住宅を作り出す、建築設計について

建築事務所が行う業務

建築士が行う仕事を知る

VR技術を導入すれば建築士、ひいては建築事務所の仕事が楽になるかと言われるとそうでもない。あくまで設計などの建築という部分に抵触する業務に限ってのことだけだ。それ以外の、経理や事務といった作業にもVR技術を導入すれば運用していく手段もあるでしょうが、それをするよりは試験的な意味合いでもまず設計という機械を操作して住宅設計を行う機会も多い、そうした仕事をする上での活用から入っていくべきだ。何だかんだで導入費というコスト的な面で考えても、登場したばかりの頃は嵩んで負担になってしまっては本末転倒でしょう。そうなると普及させるためにも国が何かしらの援助を取り決めるなど、そうした技術促進を行える助力に取り組めるかどうかが鍵だ。言うなればエコキュートを導入して国から助成金が出るかでまた変わってきます。

色々と今後の発達も気になるところですが、さすがにそこまでの段階に至ってはいないのでまだまだ先になってしまいます。先進すぎるテクノロジーを導入しても、もしバックアップなどの対策を講じていなければ悲惨なことになってしまう。仕事のデータが全て消失し、一から作りなおさなくてはならない、でも〆切が明日などという展開など考えたくない状況だ。

建築士の仕事も段々と機械化によって営まれている部分が多くなってきている。逆にアナログだと何も出来ないから機械の使用が前提だという人の方が、今は多いのかもしれません。手描きならではの強味はあっても、機械を利用しての設計は会社にとって自然なこととして容認されているのが現在の在り方でしょう。それらの点を踏まえた上で、建築事務所で建築士を始めとした人々がどのような業務をしているのか、少し見てみよう。

建築事務所が行う業務

建築事務所が行う業務とは、ただ住宅の設計図を作れば良いというだけではない。知らない人は知らない部分になりますが、具体的にどんな作業をしているのか、それらを紹介していこう。

設計より前にする業務

建築事務所では顧客から依頼されてからする仕事として、まずはどんな建造物にしたいかの要望を受ける段階から取り掛かっていきます。ここでの意見交換によって建築に関する方針、並びにどういう理想をどの程度まで再現できるかが決定づけられる。予算的な問題も絡んでくるので、ここで先に紹介したVR技術を利用した顧客との関係で活用できる部分といえる。

設計へ

意見交換をした後は、いよいよ本格的な設計段階へと入っていきます。ただ設計と一概には言えず、ここから更に段階を経て依頼人が希望する住宅を始めとする建造物をどこまで再現できるかが焦点だ。ここにVRという技術が導入されれば、その工程も半減すると考えられる。

今はとりあえず、通常運転での業務段階を紹介していく。

基本設計

設計でまず必要なのは、『依頼人が希望する建造物と提示する予算で、どこまでの物が作れるのか、諸条件と照らし合わせながら計画していく』という段階になります。完成されていく設計図は出来上がっていく中で逐一開示され、どのようになっているのかを書類ごとに説明していきます。ここでも具体的にわからないというケースがあるので、VR技術がもし本格稼働すれば図面と併用してイメージ映像を見ながら完成予想した住宅が見られそうだ。

実施設計

基本設計で出来上がった設計図を基に、次はより詳細な設計図を作り出す作業へとシフトしていきます。ここでの目的は『具体的な建設計画に伴う工事費の算出、ならびに工期と施工について期間を出す』ことが目的となります。ただこの段階では日本と欧米で違いが見られる部分でもある。

日本は『ここでの設計図から更に施工図を施工会社が作る』のに対して、欧米では『設計図が出来上がった事態で施工図としての役割を持つ』綿密なものなのだ。こうしたややこしさを解消するためにも、VR技術が活用されれば手間が省けるかもしれません。

構造設計

次の設計では自然災害に対する強度を高めるため、安全性を確かなものにする設計が試算されていきます。ここで作られるのが『構造図』と呼ばれるもので、免震などの能力を有しているものが全て描かられている。

設備設計

建築する上で必要な電気設備や機械設備など、快適かつ安全に利用できるように配置・配管・配線まで設計していきます。

建築計算

常軌の設計図書を基準として、工事費の総額を算出する。

建築確認申請、そして工事へ

ここまでの設計を全てクリアした後は、実際に建築する段階へとシフトしていきます。まず最初に官公庁、または指定確認検査機関などへ建築確認申請書を提出しなければ、建造物そのものが建てられない。その後の工事へと進めるため、施工者に設計図を提示して質疑応答を行い、どのように建築していくかが話し合わされていく。この時何かしらの癒着などがあると、色々な問題に発展するのかもしれません。

その後工事の段階へ移っても問題ないと判断されたら、工事費が実質的にどれくらいになったのかを算出した後に、やっと設計図書に基いての工事へ本格的に突入していきます。

建築事務所が出来るのはここまで

建築事務所というと、設計から建設まで全て担当しているように見えますが、実際にはここからとび職・配線工事など事細かい業者が絡んできて、やっと本格的に建築が開始されていくのです。一棟建てるために何社も企業が介入しなければ出来上がらないのが住宅というもの、それが克明に示されています。

ただ日本の流れを見るといくつか無駄があるようにも思える。昔からの取り決めとはいうが、それらがVR技術によって作業工程を大幅に短縮されたらとなれば利権がらみの問題が出てきそうだ。だが同時に住宅建築が非常にお安く手に入る時代がいつか来るかもしれない、そんな未来が見えてきそうではある。

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